第4回 インタビュー お医者さんに聞きました「半月板損傷とは」 木村雅史先生 医療法人社団善衆会 善衆会病院 病院長

──まずは半月板ってどんな機能があるのでしょうか。

主な機能は 関節軟骨の栄養、加重の分散、支持安定機能、関節運動への関与とされています。中でも膝関節における支持安定化機能と加重分散機能は重要視されており、大腿骨からの負荷を円周方向への力に分散させる機能があります。

──半月板はどのような時に断裂するのでしょうか。

半月板が断裂する原因は外傷性、非外傷性ともにほぼ同等の割合で起こり、外傷性ではサッカーやバスケットでバランスを崩した動作に多く、またジャンプの着地の際に前十字靭帯損傷と同時に発症することが多くみられます。非外傷性では40歳以上で加齢現象による半月板の変性からの断裂が大半を占めます。

──半月板が断裂しても、手術をしなくても直りますか。

半月板が断裂すると、大腿骨と脛骨の間に痛みがでたり、引っかかり感や膝がロックされるような症状がでます。そのまま放置してしまうと、加重がうまく分散されなくなり、軟骨の一部に負担がかかり軟骨が削られていく変形性膝関節症になるといわれています。一度断裂してしまった半月板は外縁(血行のある部位)の一部を除いて自然には修復されません。

──どんな手術をするのでしょうか。

大きく分けると、断裂した半月板を縫合する場合と 症状を引き起こしている部分のみの切除に分かれます。両方とも関節鏡視下で行う事ができますが、縫合の場合は追加で若干の皮膚切開が必要な場合があります。

──では、縫合するのと切除するのではどちらが良いのですか。

断裂した箇所や大きさ、半月板の変性によって異なりますが、できる限り半月板は温存する事が望ましいです。したがって、可能な限り縫合するようにしています。

──手術をすればスポーツもできるようになりますか。

もちろんできます。半月板縫合術の場合は術後4週間程、膝を固定します、ジョギングなど軽い運動は3ヶ月後、競技スポーツは4ヶ月後を目安に開始できます。

──最後に一言お願いします。

縫合し、半月板を温存することがベストですが、半月板の変性・挫滅が強い場合はその部分の切除が余儀なくされます。その際は慎重に後療法(リハビリなど)を行うことによって、半月板の機能低下を軽減させることができます。